ZX6R (13-18) フルスタントカスタム

 こんにちは、AXXLです。

ここ最近は有難いことに、ZX6Rをがっつりスタントカスタムにされるお客様車両を多く抱えております。

海外ではZX6Rのスタントパーツが豊富でもあり、弊社では昔からこのようなカスタムの施工を得意としており、事例も多く御座いますので、お客様のご希望に合わせてパーツの選定をさせて頂いております。


今回のお客様も、ほぼフルノーマルの状態から、スタントも練習する+スタントカスタムをしたいというご希望の方です。


メールとお電話にてある程度ご希望をお伺いし、後日弊社に直接ご来店頂き実際のパーツを見てもらいながら、最終的にパーツの選定を行いました。


まずは仕上がった車両をご覧ください。



スタントの練習にはとても使いやすく、またこのままスタントメインで練習が出来るほどのパッケージです。

もちろん街乗りとしても目を惹くカスタムです。


IMPAKTECH  スタントケージ

IMPAKTECH スチールサブケージ

IMPAKTECH クリップオンハンドル

IMPAKTECH クラッチレバー

・IMPAKTECH ステップキット

・DIXER PARTS ウィリーバー

DIXER PARTS リアスプロケット (520-55T グラフィック付)

DIXER PARTS トリプルキャリパーブラケット

・CBR600RR用 キャリパー 3つ、DAYTONA ゴールデンパッド

TYGON クリアブレーキホース

・ON-POINT ラジエターケージ (DUALファン付き)

RCB 左ハンドル用 ハンドブレーキマスターシリンダー

AXXL ブレーキリザーバーカバー

SBL フェンダーレスキット

TST LED対応ウィンカーリレー

CORE MOTO 前後ブレーキライン

CORE MOTO ハンドブレーキロングライン/パッチライン

・RS3 Performance シリコンラジエターホース

・RK ロングチェーン

・ミシュラン タイヤ

・シルコリン PRO4 エンジンオイル、オイルエレメント

・スイッチボックス 移設


今回は上記のパーツ、施工内容となります。


スタントケージとサブケージはIMPAKTECH社となります。



ZX6R (13-18)の場合は、右側のみ半月より更に小さい程度、カウルの切り欠きが必要となります。




リア側の固定箇所にはちょうどブレーキタンクが設置されております。
付属品にタンクを移設するための小さいステーが御座いますので、こちらで少し下に移動します。




ステップはお客様も拘りもあり、IMPAKTECH社を使用したいとのことでした。

一般的に販売されているバックステップと異なり、スタント用のステップはポジションの変更はありません。 

変更する目的は強度アップです。 

純正のアルミステップは方にアルミを流し込んで作った鋳物のステップになるため、スタントケージを取付けても転倒の仕方によってはステップが地面にぶつかることがあります。

個の材質は簡単に割れてしまうため、これを防止するために強度がとても高いアルミ削り出しのステップに交換します。

アルミにも色々な種類があり、IMPAKTECHはその中でも硬いアルミの材質を、分厚いプレートにて設計しております。

ペグも大きなローレット加工(ギザギザ)がされ、太いステップを使用しているためスタントにはとても使いやすい設計です。 画像では分かりにくいですが、ペグの先端は着脱交換が可能なスライダーが装備されております。




ここで少し問題が。。。。



これはIMPAKTECHで掲載しているデモカー。

お客様と同じTWO BROTHER のマフラーが装着しているのですが、実際に施工をするとがっつりステップに干渉してしまい取り付けが出来ませんでした。


メーカーへ問い合わせたところ、マフラーステーを加工してサイレンサーを下に移動させる必要があり、またリアブレーキタンクのホースも短いため、タンクを大きく傾ける必要があるという回答でした。




実際に確認をしたところ、TWI BROTHER のステーは曲げ加工が出来ないような特殊な形状でした。
溶接してブラケット形状を変更しないと難しいほどでした。

なので今回はもう少し簡単に画像のように短いステーを作成し、サイレンサーを無理やりかなり下げました。もちろん純正マフラー、またはこの位置に設置されるようなショートマフラーでなければ干渉はしません。

ブレーキホースは純正をそのまま使用すると、メーカー画像でもわかるようにかなり突っ張るような感じとなりましたので、TYGONブレーキホースにてホースにゆとりを出しました。

ブレーキフルードは特殊な液体となり、一般的なシリコンホースでは汗をかくように滲んできます。
そのため専用のブレーキホースが必要となります。

また純正のリアブレーキスイッチが移植できないため、プレッシャースイッチへ変更しました。



クリップオンハンドルもIMPAKTECHです。
すでにお客様の方でスクリーンを短くカットしておりました。 ZX6Rはクリップオンハンドルの取付、位置変更に伴い、ほぼ必ずスクリーンに干渉してしまうため短くカットが必要です。

ハンドルのポジションは完全にスタント向けをご希望でしたので、横一文字、垂れ角度も上に向けた鬼ハンドルにしました。



EZ PULL クラッチもIMPAKTECHです。EZ PULL というクラッチが軽くなる機構のクラッチレバーなので、スタントでの使用はもちろん、街乗りでのクラッチの重たさを感じさせません。



ハンドブレーキはマスターシリンダーは、RCB社の左ハンドル用です。
ラジアルマスターの鍛造なので、コントロール性は最上級!
2キャリパーをハンドブレーキで使用するため、ピストン径は17㎜を使用しています。
ハンドブレーキ使用時にリアブレーキライトが点灯するように、プレッシャースイッチも取り付けしました。


ハンドブレーキとクラッチをベストポジションにすると、どうしてもスイッチボックスのスペースがなくなってしまうため、ステムからバーステーを取り付けし、スイッチボックスを移設しました。



ハンドル位置変更に伴い、フロントブレーキの延長。そしてハンドブレーキのロングライン、フットブレーキ、パッチラインはCORE MOTO 社のブレーキラインを、赤で統一です。




キャリパーブラケットはDIXER PARTS 社となり、300mmのビックローターとの組み合わせです。

センサーディスクとセンサーを移設できます。 こちらはABSやトラコン、そしてスピード表記も拾っているため街乗りもされる場合は移設が必須となります。




キャリパーはCBR600RRのフロントキャリパーです。
108㎜のラジアルキャリパーであればどのキャリパーでもご利用できますが、キャリパーの足の長さが各々で異なります。
CBR600RRは足が一番短いため、ご覧のようにスペーサーを使用して高さを調整しております。
300mmディスクでこちらのメーカーの場合は、16mmのスペーサーとなります。

CBR600RRやCBR1000RRは共通のキャリパーとなり、中古でも出回りやすいです。
さらに足が短いことで、将来的に別の車両に乗り換える、ブラケットのサイズを交換する場合は、スペーサーのサイズを変更するだけで再利用が出来るため、弊社では出来る限り足の短いタイプをご提案しております。

システムはフットが1キャリパー、ハンドが2キャリパーのスタンダードなシステムです。

中古キャリパーはどうしても目で見て確認をしないと、どのような状態か把握が難しいです。
外観は出来る限りキレイな物を入手できましたが、長期間置いてあったキャリパーのようで固着が御座いました。

ほとんどピストンは問題ないため、シール類を全て新しくオーバーホール致しました。
ブレーキパッドも全て新しくしており、新品を購入するよりまだお値段としては抑えられます。





スプロケットはDIXER PARTS 520-55Tサイズです。
グラフィック付なので、インパクトは抜群です!
ZX6R の636は排気量が636ccなので、他の600cc車両に比べてトルクがある車両です。
そのため55Tでもスタントメインでも十分なサイズです。


チェーンはスプロケが大きくなるため純正では長さが足りないため、少し長いチェーンへ交換を致しました。



ラジエターホースは赤色にしたいというご希望から、ヨーロッパのブランド、RS3のシリコンホースへ交換をしました。

真っ黒の車両に赤いホースがチラ見せです。




ラジエターガード、(ラジエターケージ)は、ON-POINT 社。


ラジエターを大きく囲うような設計となり、ラジエターの脱落防止パーツです。
ラジエターはアルミの材質となり、固定箇所もアルミの弱い部分となります。 スタントでのご利用の場合、ウィリー、着地を何度も行うと、衝撃がラジエター根元にも受けてしまい、金属疲労で折れてしまう事があります。

こちらを防止するための、ラジエターガード(ラジエターケージ)です。


そしてこのラジエターガードには、純正とは別にもう1つラジエターファンを追加できるステーが付属しております。

ファンはYZF-R6 純正が適合となり、冷却速度を上げることが出来ます。
スタントは速度が出ない中で、エンジンをブンブンぶん回すことが多く、ラジエターに風が当たりづらく水温が急上昇し、特に夏場はオーバーヒートしやすくなります。

もう1つファンを追加させることで、出来る限り冷却効率を高めることが出来ます。
今回は純正ファンの配線に割り込ませているため、純正ファンが回るタイミングと一緒にファンが2つ回るようになります。
それに合わせて、ヒューズボックス内のファンのヒューズの値も大きくし直しております。

ユーザーさんによっては、追加ファンにスイッチを設けて、スイッチをONにするといつでも強制的に回しっぱなしにすることもできます。


ウィリーバーはDIXER PARTS 社です。
サブフレーム(シートフレーム)はそのままに、ZX6R 13-18は途中からシートフレームが切り離せる構造となっております。

この部分だけを交換して、ウィリーバーへの変更が可能となります。


純正テールライトを外し、この部分から飛び出る設計です。
取付はほぼほぼボルトオンで、ほぼ加工はせずに取り付けが出来ました。
先端はチタンバーが取り付けれておりますので、本体をガリガリすることなく、すり減ったら交換が出来るようになっております。

またチタンなので、勢いよく地面に接地させると火花が出ます。
これでリア周りもしっかりと保護が出来ます。


それに合わせてフェンダーレスキットを、SBL (SPORT BIKE LITES)社へ変更いたしました。



純正フェンダーを外した部分へ固定する、ナンバーインスタイルです。
後ろからの視野性も抜群でありながら、スタイリッシュなナンバーインにすることが出来ます。

またナンバープレート上部にはLEDバーが装備されており、ブレーキライト/ポジションライトに、ウィンカーまで内蔵されたスイッチバック式のLEDバーとなります。



そしてタイヤもかなりすり減っていたことから、交換をご希望で御座いました。


お客様のご利用目的から、ミシュランを選択いたしました。

そしてオイルもいつ交換したか分からないとのことでしたので、この際一緒にお願いしたいとのご希望です。


いやぁぁぁ、真っ黒でした!
通常通りのスパンでオイル交換をしても、基本的にはオイルは真っ黒になります。
しかしまったくオイル交換をしていないオイルの黒さの度合いが違い、これは後者です^^;



一緒にオイルフィルターも交換いたしました。



弊社でのオイルは、シルコリン PRO4 をお勧めしております。


街乗り、サーキット、レース、スタントと、ハードに使用する環境下でも大変お勧めなオイル、モデルです。





パーツの入手までに約2か月程度。
施行はパーツが揃ってから2週間ほどで完成いたしました。

まだまだやりたいことばかりとのことで、すでに色々と追加でご相談を頂いております。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

是非バイクライフを楽しんでください♪

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